「オリジナル10」最後の砦が、ついに陥落の瀬戸際に…
2025年5月25日日産スタジアム。横浜F・マリノスが鹿島アントラーズを3-1で下し12試合ぶりの白星となり今季リーグ2勝目を挙げた。だが、サポーターの胸中にあるのは歓喜ではなく、「安堵と焦燥」だ。
なぜなら、マリノスは依然としてJ1最下位。J2降格圏を這う現実は変わらず、創設以来33年間守ってきたJ1チームの看板が剥がれる危機に直面している。
マリノスといえば1993年5月15日のJリーグ開幕戦でヴェルディ川崎と歴史的一戦を戦った伝統のクラブ。あの時の「オリジナル10」のうち、これまで一度もJ2に降格していないのは鹿島アントラーズと横浜F・マリノスだけだ。その伝統が、今崩れようとしている。

Jリーグ公式サイトより https://www.jleague.jp/special/anniversary/2017/19930515.html
なぜ、あのマリノスがここまで“落ちた”のか?
原因①:監督交代の連鎖と戦術の迷走
近年のマリノスは、監督人事の混乱が止まらない。
2022年に優勝へ導いたケヴィン・マスカット監督の退任以降、戦術スタイルが一貫せず、選手の適応も追いついていない。
特に、監督交代のたびに変わるビルドアップや守備の約束事が機能不全を起こし、安定感を欠いた試合が続いた。
中盤の要を務めるべき外国籍選手の不調やケガも重なり、「らしさ」を失ったマリノスは、もはや別チームのようだ。
原因②:補強のミスマッチと世代交代の失敗
ACLとの並行日程やケガ人を見越しての補強もあったが、質と量のバランスに問題があったのは否めない。
一方で、チームの若返りと経験の融合も中途半端に終わり、主力のピークアウトと新戦力の未成熟が同時進行する形に。
復活へのカギは「大変革」か、それとも“レジェンド監督”か?
サポーターの声:「俊輔、帰ってきてくれ」
現地サポーターやSNS上では、ある名前が急浮上している。
中村俊輔氏、マリノス監督就任はあるのか?
2022年に現役を引退し、2024年にProライセンス(J1監督資格)を取得した中村俊輔氏。現在は横浜FCのコーチとして経験を積んでいるが、ここへきて古巣・マリノスの苦境に「立て直し役」としての期待が高まっているとの噂も聞こえてくる。
もちろん、監督経験ゼロの俊輔氏に今の火中の栗を拾わせるリスクもある。だが、クラブの魂を知る男だからこそ立て直せるのではないか?という声が日増しに強まっているように思える。
降格しても残っても、マリノスに必要なのは「覚悟」と「変革」
ここから先の道は2つに1つ。このままズルズルとJ2へ滑り落ちるか、それともどん底からの“レモンターダ(逆転劇)”を起こすか。
いずれにしても必要なのは、戦術でも補強でもなく、「クラブ全体の覚悟と改革」だ。
1990年代、Jリーグを牽引した栄光のクラブ・横浜F・マリノス。
その“逆転劇”は、単なる降格回避ではなく、クラブの本質を取り戻す戦いとなるだろう。
まとめ:歴史と誇りを背負って、マリノスは立ち上がれるか
- 横浜FマリノスがJ1最下位で降格危機
- 原因は監督交代・戦術不安定・補強ミス・世代交代の失敗
- 中村俊輔氏の監督就任を望む声も・・・
- 降格しても残留しても「逆転復活」にはクラブの大改革が必要
かつて、数々の栄光を手にしてきた横浜F・マリノス。
今こそ“真の逆転劇”が求められている――。
コメント