葛西紀明と三浦カズに共通する「現役の理由」
結果だけを見れば、もう十分だろうと思われる選手がいる。
タイトルも名声も手にし、歴史に名を刻んだ。それでも彼らは競技の舞台から去らない。勝てなくなっても、若手に追い抜かれても、なお続ける。その姿に、人は「未練」や「執着」という言葉を投げがちだ。
だが本当にそうだろうか。
レジェンドたちが手放さないのは、栄光ではない。彼らが守っているのは、自分自身の心──挑戦する主体であり続けるという、静かで頑固な選択なのかもしれない。
辞めない理由は、勝つためだけではない。
最近に目にしたスポーツの様々な逆転劇や驚きの結果を、逆転トレンド研究所の研究員たちが好き勝手に掘り下げる「ほりスポ」。
今回は現役を長く続けるレジェンドの生き方について。ベテラン代表「トバリ」対若手代表「ギャル今田」の激論にスポーツオタク「シュウゾウ」が割って入る・・・
おっさん目線あり、ギャル目線あり、深い人生論も・・・
まだやるの?引き際大事?

最近また言われてますよね。「まだやるの?」って。
スキージャンプの葛西紀明選手、53歳。2030年のアルプスオリンピックを目指す。
サッカーの三浦知良選手、58歳。J3福島でプロ41年目のシーズンへ。

正直に言っていいですか?
すごいとは思うけど、「引き際」って大事じゃないですか。
結果的に若い選手の枠、1つ奪ってるわけだし。

お、出たな。今どきの正論。
でもさ、「枠」ってそんなに神聖なもんか?

だって結果出てないですよね?
だったら次の世代にチャンス回した方がよくないですか?

今田、それって「結果=存在価値」って前提だよね。
結果だけに価値があるのか?

カズも葛西もな、
「勝てなくなったら辞める」なんて一度も言ってない。

え、でも…もう全盛期はとっくに…

全盛期でしか価値がないなら、
人間なんて30代で全員引退だろ。

強い(笑)。
でもここ、今回のポイントかも。
若者と同じにはできない?

葛西選手って、「若い選手と同じことはできない。でも工夫はできる」
って言ってるんですよね。

それ、ちょっとズルくないですか?
経験者の特権みたいで。

ズルじゃない。
積み上げた人だけが使える武器だ。
辞める理由がみつからない?

カズも似てますよね。
「辞める理由が見つからない」
これ、よく考えるとすごく冷静な言葉です。

情熱とか夢とかじゃないんですね。

むしろ逆。
「まだやれる」って冷静に自分を見ている感じ。

若い頃はな、
「やりたいかどうか」で決められる。
でもベテランになると
「辞める理由があるかどうか」になるんだ。

……それ、会社員にも刺さりますね。
レジェンドはどこにでもいる?

そう。
だからレジェンド論って、
スポーツの話で終わらない。

でもファンからすると
「見ていて痛々しい」って声もありますよ?

それも正直な感想だ。
でもな、
痛々しいって感じるのは“自分があきらめたから”、じゃないか?

おお、深い。

続けてる人を見ると、
「俺はあの時、逃げたんじゃないか」って
無意識に思っちまう。

だから叩く?

いや、だから気になる。

結局、
レジェンドは「辞めない人」ではない。

じゃあ、なんですか?

「辞める理由が、まだ見つかっていない人」
辞める覚悟の方が大きい?

引き際ってのはな、
たぶん覚悟の大きさが変わったときだ。

……それ、続ける覚悟?

そう。
辞める覚悟より、ずっと重い。

葛西紀明選手も、三浦カズ選手も、
記録や結果以上に
「続けるという覚悟」を背負っている。
まとめて「ほりスポ」
だから賛否が割れる。
だから語りたくなる。
そして次に気になるのは女性アスリート――
40代で子育てしながら現役を続けるゴルフの横峯さくら選手、
42歳で7度目の五輪を目指す竹内智香選手。
レジェンド論は、まだ続く。
※ 次回予告(ほりスポ)
「なぜ彼女たちは“まだやる”のか?」
横峯さくらと竹内智香、40代アスリートの現在地




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